「楽な」姿勢は動作に移行しやすい
さて、「楽な姿勢」ってなんでしょうね(^_^;)
最近思うのは、耐久性とか、負担の偏りがない、動作に移行しやすい、とかを思います。
その結果、僕は「関節をロックしない」姿勢だとたどり着きました。
一番左は、いわゆる「背筋を伸ばした姿勢」ですが、これ「lumber lordsis」ですよね。
そう、ずっとやってると腰が疲れます。
腰が疲れやすく、痛くなったりもします。
動作に移行する(動き始める)には、いったん体を横に倒すか、腰と膝を緩めるかしないといけません。
腰と膝をロックしてるから、効率悪いんです。
真ん中の写真が、僕が最近考えてる「楽な姿勢」です。
腰も頚肩部も膝もロックしません。(頸のアライメントはまだイマイチですが(^_^;))
このとき重心線は体の真ん中を通ってます。
動作に移行する(動き始める)には、みぞおち、丹田、股関節、足部のどこからでも支点にできますし、重心の上げ下げも呼吸・横隔膜の動きで自在です。
いろんな動きを、いろんな方向に作れるのに、この場でずっしりとした安定性を作ることも可能です。
一番右の宮本武蔵さんも、ゆるい姿勢ですよね。
ちなみに、この写真はブログ用ではなく、勉強会用に作ったやつです。
そう、宣伝です。
こんなことも織り交ぜて話しますので、よろしければご参加ください。
8月6日 大阪
7月9日は広島でもやります。
170709第2回桝井貴史先生勉強会 of 知鑽治笑Project
この内容は入ってませんが、私の理学療法治療観については、コチラもご参考に。
筋がズレると力が出にくい
元々、両側ドゥシャンヌ・トレンデレンブルグ歩行で屋内独歩自立の症例。
入院後、筋力が低下しさらに支持性が低下(トレンデレンブルグの要素が増悪)して、自立歩行できなくなり、平行棒歩行見守り~軽介助レベルになったとのこと。
症例検討会で部下が提示したその症例を詳細に調べると、中殿筋の位置が外旋編位(後ろの方に垂れた感じ)していたので、それを正しい位置に修正した状態で筋収縮を学習させるという仮治療を行った。
するとそれだけでトレンデレンブルグ徴候が軽減し、平行棒歩行自立レベルになった。
筋には正しい位置がある。
学校で習った起始・停止を結ぶ最短線上だ。
その「約束」は、安静時(解剖学的肢位)だけでなく、関節運動時にも及ぶ。
つまり、関節運動時にも筋は正常なら起始・停止を結ぶ最短線上に在る。
筋・筋膜の可動性が低下したり、筋膜の伸張性が低下したり、癒着したり、筋緊張の異常があると、この「約束」を果たせなくなる。
関節運動においては可動域制限をもたらし、筋出力は低下する。
筋の位置(筋アライメント)を修正するには、筋を一塊として把持する技術が必要である。
写真は大腿直筋を把持している様子。
今日の症例検討会では、そんなことを解説しました。
拙著にもそういうことが書いています。
歩行時の上肢運動
歩くときは上肢も動く。
頚髄のCPG?
下肢運動からの運動連鎖?
少なくとも歩行に上肢運動は必要だと思う。
ウォーキングマシンで手すりを持って歩いてみてください。
徐々にスピードを上げて「普段の自分の歩行速度」だと思うところになったところで、手すりから手を放してみてください。
おそらく、違和感を感じるでしょう。
そのときの速度は「普段の自分の歩行速度」ではないはずです。
上肢運動なしの歩行は「普段自分が行っている歩行」ではないのです。
面白い実験ですので、ぜひやってみてください。
やっぱり性根は臨床家。
やっぱり文章を書くのは好き。
かつては、かなり力を入れたブログとかをやっていたけど、
正直、疲れちゃいました。。。
前作はコチラ→ 理学療法士のためのクリニカルリーズニング入門
んでもって、調子に乗ってそれをまとめた電子書籍とかも出した。
今でもちょくちょく売れてるんだけど。
書籍はコチラ→ 治療技術としての理学療法入門 -治療対象の基礎と臨床- / DLmarket
今は、連盟の仕事も含めて医療・介護情報を発信するのが日課。。。
だけど、性根はやっぱり臨床家です。
知識、技術が更新されれば、考え方も変わってくる。
だけど、もうあんまり力作はやれそうにない。
そんなわけで、日々の気づきをメモ的な感覚で発信することにしました。
よかったら、時々のぞいてください。