理学療法と身体操作の気づきと雑感

理学療法と身体操作について気づいたことや、ふと思ったこと、なんか言いたくなったことなどを書き留めてゆきます。個人的見解が多いので、ご了承ください。

姿勢制御には大腰筋を使えるように制御することが重要

やった!

やっと、わかった!

今日、社交ダンスの元日本代表の方に、基本ステップを教えてもらってる中で気づきました。

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姿勢制御の極めて重要なポイント。

それは「大腰筋」!

ずっと、キーワードとしては、いろんな方から助言をもらってましたので、

言葉として、なんとなくの必要性は分かってましたが、

僕は、ちゃんとわかってはいませんでした。

きちんと使えるようになると、「姿勢制御には大腰筋が重要」という表現ではなくなります。

「姿勢制御には大腰筋を使えるように制御することが重要」なのです。


かと言って、今までの私見が全くの間違い、ということではありません。

制御の意識として重視するポイントが間違っていたのです。

例えば歩行時の片脚支持期に、骨盤の側方傾斜を制御するのは、間違いなく大腿筋膜張筋を中心とした股関節外転筋です。

そして、その大腿筋膜張筋の活動を誘因するのは、スパイラルラインからの内腹斜筋です。

参照:骨盤角度で変化する大腿筋膜張筋の役割の違いこそが、西洋・東洋の歩行パターンの違い - 理学療法と身体操作の気づきメモ


しかし、ここからが重要なのですが、

感覚の意識として注視するのは大腿筋膜張筋ではない、ということです。

股関節外転筋の活動は骨盤の側方傾斜を制御するだけだからです。


感覚の意識として注視するべきは、「大腰筋を使えるように制御すること」なのです。

僕は、社交ダンス元日本代表の方に、基本ステップを教えてもらってる中で言われました。

「足幅が広すぎる」
「それでは脚の外に重心がかかる」
「大事なのは脚の内でコントロールすること」

 

つまり、(最初の内は)足幅を狭めにすることが、脚の内で重心を制御できるようになるポイントであり、

それこそが、「大腰筋を使えるように制御すること」につながるのです。


大腰筋を使えているときは、腸骨筋も使えています。

大腰筋は腰椎を制御しながら、

腸骨筋とともに、歩行時の立脚後期の股関節伸展を制御します。

この状態が、骨盤、体幹の安定に大きく寄与するとともに、

歩行、立位動作の制御が格段に効率的になります。


分かりやすく言うと、

歩行立脚後期に、骨盤・上体を安定させたまま、股関節伸展での加速が容易にできます。


大腰筋を使えているときの感覚は、
L2が前に出て、
体幹がまっすぐ鉛直に伸びて、安定してるのに、
脊柱筋は楽で、
頭の位置も整えやすく、
肩も軽くなります。

 

「大腰筋を使えるように」「脚の内で重心を制御する」感覚は、
僕の恩人の濵崎先生の著書の表現を借りると、
丹田にあるボールを転がす」イメージです。


まさか、社交ダンスからヒントを得られるとは思いませんでした。

社交ダンスも学んでいけば、運動療法に応用できそうです。

ほんとに、身体操作探究は面白い!

 

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