呼吸に対する姿勢制御
呼吸に対する姿勢制御を考えたことがあるか。
姿勢制御、バランスに対して、
一般的には、
①筋・骨格系にアプローチして、目標となる姿勢アライメントのための可動性を得る。
②上述の姿勢アライメントを保持する筋緊張を得る(促通orトレーニング)
③BOS固定で、上肢挙上や重心移動練習
④移動課題
⑤環境変化や多重課題
といった具合だと思うが、
私は、②と③の間に「呼吸に対する姿勢制御練習」を入れている。
呼吸に対する姿勢制御とは、呼吸における胸郭の動きによって動く重心を是正し、重心線が動かないように制御することだ。
運動療法では、そのための練習やそれを得るための体操が求められる。
「呼吸法」と表現する人もいるだろうが、私は理学療法士なので、呼吸に対する姿勢制御練習と表現する。
立位で上肢を前方挙上する際に生じる前方への重心移動を是正するための筋活動はよく知られているが、私は真の姿勢制御とは肢体の動きによる重心移動に対して、重心線の動きが生じないように制御するものだと考えている。
そして、真の姿勢制御の基礎にして究極が、呼吸に対する姿勢制御だと私は考えている。
肢体の動きによる重心移動に対して、重心線の動きが生じないように制御できることが、肢体によるパフォーマンスに大きく影響することは、想像に難くない。
パフォーマンスもまた、このような姿勢制御をベースにすることで、「少ない力で大きな推進力を得る」ことにつながる。
これは、高いパフォーマンスを求められるスポーツ選手だけでなく、衰弱した高齢者や疾病を有する障害者、さらには一般健常者の日常の生活や労働の中での傷害予防にも有用となる。
私は、「歩きやすいコンディショニング」として、筋・骨格系へのアプローチ(ROMとアライメントの治療)から適正な姿勢アライメントのための可動性を得るとともに、下肢屈曲パターンを誘発できる状態に整えるアプローチを推奨している。
しかし、そのアプローチはそれのみでは不完全である。
コンディショニングの上で、正しい姿勢制御と効率的な身体操作法の練習を提供して初めてスポーツ選手にも、高齢者や障害者にも、果ては一般健常者にも有用なアプローチとなる。
今回、大型連休の機会を利用し、私が提供できるステップアップセミナーを集中的に開催することを企画した。
この機会に、基礎から応用まで学んでみませんか。
集中セミナー開催日
4月21日(日)13:30~17:00(13:15受付) プライマリー・セミナー(セミナーP)「関節可動域制限と徒手技術の基礎」
5月4日(土・祝)13:30~17:00(13:15受付) プライマリー・セミナー(セミナーP)「関節可動域制限と徒手技術の基礎」
5月5日(日)第一部(9:00~12:30)(8:45受付) ベーシック・インストラクター認定研修(セミナーB)「急性期から維持期まで使える歩きやすいコンディショニング」
5月5日(日)第二部(14:00~17:00頃)(13:45受付) アドバンスド・インストラクター認定研修(セミナーA)「正しい姿勢制御と効率的な身体操作法」
プライマリー・セミナー(セミナーP)
「関節可動域制限と徒手技術の基礎」
研修内容:
関節可動域制限の治療の基礎理論
関節運動技術
振動法
用手接触技術
筋モビライゼーション
ベーシック・インストラクター認定研修(セミナーB)
「急性期から維持期まで使える歩きやすいコンディショニング」
研修内容:
胸郭、肩甲帯のモビリティとアライメントの治療
股関節周囲の筋緊張のリセット法
ROMとアライメントの治療から下肢屈曲パターンの促通
体幹機能の基礎
アドバンスド・インストラクター認定研修(セミナーA)
「正しい姿勢制御と効率的な身体操作法」
研修内容:
体幹機能から考える正しい姿勢制御の促通
姿勢・運動制御のシステムから考える課題設定
武術的身体操作から考える効率的な身体操作法
産業理学療法の基礎
申し込みフォーム
PT・OT・STネット
参加費用
セミナーP:8千円
セミナーB:2万円
セミナーA:2万円
セット割引
セミナーP+B:26,000円
セミナーB+A:36,000円
セミナーP+B+A:43,000円
セット割引は今回のみの予定です。
参加要件
セミナーP:誰でも可能
セミナーB:セミナーP受講済み、または今回セットで受講する方のみ
セミナーA:セミナーB受講済み、または今回セットで受講する方のみ